人間は津波や大規模水害の前では無力な存在でしかありません。着衣のままでは泳ぐことすら困難であり、波とともに様々な瓦礫が凶器と化して襲いかかってきます。
東日本大震災の津波被害を目の当たりにして、あらためて地震の備えだけでなく、津波への備えも考えた方が多くいらっしゃるのではないでしょうか。
震災からしばらくして、某テレビ番組で、静岡県内のある保育園で行われた避難訓練の様子が流れていました。
それは先生が「地震だ、津波が来る、走れ」と大声で叫んだかと思うと、子供用のライフジャケットがバァッとばらまかれ、それを園児が急いで着ると、裏山目指して走る様子でした。
「歩かない、走れ」と叫ぶ先生の声に一生懸命走る子どもたち。
ちっちゃな手を握って走る先生たち。
思わず、“どうかその訓練が、現実となってしまう日が来ないでほしい”と願ってしまいました。でも、やはり、いつ起きるかわかない災害に、逃げずに向き合う心の準備も必要だと思いました。
実は震災直後、店(サーフショップ)に来たご自宅が海の目の前というサーファーのお客様から「子どものためにライフジャケットは用意したほうがいいよ」と言われ(すでにワンちゃんの分までライフジャケットを用意したとのこと)、そうだなぁと思っていたところ、今度は夏の真っ最中に静岡の歯医者さんの先生に、「津波用のライフジャケットを探して」と頼まれたこともあり、津波対策専用のライフジャケットをあれこれ探し回り、やっと理想的なライフジャケットにたどりたどりつきました。
それは、スマトラ沖の地震による津波でダイバーの友人を亡くされた自身のご経験から、“津波の激流の中でも衝突物の衝撃に耐え、浮いていることができれば…”との思いで開発されたライフジャケットでした。
自分自身はもちろん、愛する家族や隣人を守るため、極限の状況で役立つことを目的に開発されていました。
この津波・水害対策用に作られたライフジャケットは、バランスよく身体を浮かせることはもちろん、頭やおしりも保護する作りで、ダメージが大幅に軽減が期待されます。さらに、救助時に役立つ反射テープや呼び笛も装備されています。
また軽いのに厚みのある素材で作られたライフジャケットは寒冷時の体温保持にも有効です。
津波・水害対策用に様々な改良と海でのテストでようやく商品化されたライフジャケットは、まさに命を守る“ジャケット”としてできる限りの装備と配慮が詰め込まれています。
近い将来、起きるであろうといわれている東海沖地震等の津波対策、防災準備をされている皆様に是非、この商品をご案内、ご提案が出来れば思い、販売させていただくことにしました。
激流でも沈み込まない抜群の浮力
人を浮かすことにこだわり作られたライフジャケットは、たとえ津波や集中豪雨などの大規模な水害時の激流・濁流に巻き込まれても十分に浮力を保てるよう考えられています。万が一にはまず水面に浮くことが重要。水流下には危険な物があふれています。(着用写真は旧仕様です)
頭部や臀部もカバーする先進の耐衝撃性
激流に巻き込まれた場合、流されているモノみなすべてが凶器と化します。そこでこのライフジャケットは、頭部や臀部も緩衝材でカバーすることで救命の率を大幅アップしています。さらに背中にスリットを入れることで自由に泳ぐことも可能にしています。(着用写真は旧仕様です)
本人確認用のIDタグとホイッスル付き
災害時に速やかに救命活動を行うにはまず安否の確認が先決です。仮に意識がない場合でもIDタグに個人情報があれば後の処理が捗ります。
また、遭難場所知らせるためのホイッスルや反射板も装着し、さらに安心感を高めました。